お知らせ

調達算定委員会、25年度の買取価格に向け検討を開始 2013 1月23日

太陽光発電 ドイツ.jpg
愈々というか、遅いよというか25年度の買い取り価格が検討される「調達委員会」が昨日から開かれ始めた。1/19付けの日経新聞で「再生エネ価格維持へ」と言う記事が掲載され
昨日は同新聞で、再生エネ買い取り価格30円後半?という記事が掲載されるなど、憶測を含めて字用法が錯綜し、業界諸氏も一喜一憂と言ったところ。
果たして再生エネの将来が果たしてどの方向に向かうのかは、この2年目の対応が(政権も交代したこともあり)注目している。
値下げ論は①太陽光発電に関してはパネル価格が下がっている②一般の所謂賦課金の負担が重いとの理由。反対に価格維持派は、まだまだ十分に自然エネルギーが普及して
いるとは言えない現状で、一年だけでもう価格を下げるようなことをすれば、折角の拡大機運に冷水を浴びせる結果となってしまい、時期尚早と説く。
何でもお上が悪いと片づけるつもりはないのだけれど、一体この日本のエネルギー政策は一体どこに行こうとしているのか明確な指針が未だ示されていない中で、その価格のみ独
り歩きして、ああだこうだという事自体笑止と言わざるを得ない。
様々な業界の思惑が蠢く中で、参議院選挙を見据えて安倍政権もどこにも良い顔をしたい中で、はっきりとものが言えないのだろうが、それで百年の刑を誤っては勿論良い訳がない。
そもそも、メガソーラーを大資本が金にあかせて設置計画をぶち上げている。各県市町村もメガソーラー設置はその担当者の実績として真に解り易いものとなる為に、施策展開も、いわ
ば猫も杓子もメガソーラーへと草木もなびくという現状。
自然エネルギーの普及・拡大・促進のキーワードは「小規模分散型」であり、地域の中でみんなの力、みんなのお金を少しづつ結集しながら、地道ではあるが確実に10KW前後のスケ
ールで設置してゆく事であると信ずる。
メガソーラーの大幅な設置のムーヴをあえて否定はしないのだけれど、大資本が巨大施設を造っては、今までの焼き直しでしかなく、原子力がメガソーラーに代わっただけで、エネルギ
ーがいつまでも市民のもの、地域の物になり得ない。大資本の意向で何とでもなってしまうリスクをあえて今容認するかしないかの判断でさえある、今回の価格決定である。
パネルの価格は下がっているのか?中国から徒に前後の見境なく作り続け、莫大なストックになってしまった劣悪なパネルが、何の根拠もない20年保証と称して、大量に我が国に出回
っている。それがとにかく経費を節減して大規模ソーラーを設置したい大資本と結びついて、市場価格が下落しているといった現状であり、こんな構図は小学生でも解る。
これを以てパネル価格が下がっているからと言うのであれば、小規模分散型がキーワードと信じて、発電効率の良く長持ちする優秀なパネルを製造してきた邦人メーカーの足元を掬う事
になりかねない。「パネルの価格が下がってきている」という極めて乱暴な論理は、何とも悲しい。
一般利用者の賦課金の負担が大きいという論理も、首を傾げざるを得ない。現在の電気料金のそもそものブレイクダウンを示して欲しい。賦課金(現在1家庭84円?)のみを取り上げて
高井、不平等というならば、闇の中に隠れた現在の電気料金の中身をすべてオープンしてから論ずるべきだろう。相変わらずの総括原価主義、独占している送配電網の改革の方を、棚
上げして、賦課金負担のみ論じることは重箱の隅をほじくるのに等しい。
ドイツはFITの買い取り価格を下げたじゃないか!という論理も、ドイツの現状を全く理解していない。ドイツでは、FITが功を奏していち早くその目標値を達してしまった。我が国はその目
標値すらないが、その目標値のレベルは恥ずかしいほど高い。普及率が1~2%の現状で、ドイツは止めたじゃないかは我が国におけるFITの判断には全くならない。
はてさて、どのような結論になるか、わが国のエネルギー政策の姿勢が問われる。

独立型太陽光発電の将来性について 2013 1月20日

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去る1月19日(土)上田市駅前パレオ2Fにて、今年初めての自然エネルギー上小ネット(上田周辺地区のネットワーク型地域協議会・・・私一応副会長です)第11回情報交流会が開催されました。今回のテーマは「独立型太陽光発電の将来性について」という事で基調講演を上田市真田町在住の独立型太陽光発電の研究家、自宅と自営工場の電気をすべて自前の独立型で賄っていらっしゃる"渡邊猛氏"にお願いした。流石に長年に亘って実践的に研究してこられただけに、地に足の着いた内容の極めて濃い素晴らしい研究発表でした。
私共「太陽力株式会社」も通常の住宅用太陽光発電システムの販売に並行して、この独立型太陽光発電も現在手掛けようとしている絶妙のタイミングで、実践的話が聞く事が出来た。
独立型太陽光発電の特徴は
①パネル一枚から始められる事
②目的や予算に応じてそのボリュームを自由に選択できる事
③DIYで気軽に自分で設置が出来る事
④停電時も電力確保が出来る事
⑤低コストで自立したエネルギーを手に入れることができる事   等々メリットは限りない。
しかしながら、なぜ今までそれほどの拡大が図られなかったかと言うと、一にも二にも、安全で手間のいらない大容量ばってりーがしかも安価で手に入らなかったことに尽きる。
私が会社を始めたと同時にお付き合いを始めた㈱KISはあまり知られてはいないけれど、この独立型太陽光発電パネルに於いては日本の過半数のシェアをもつトップメーカー。住宅用に商売の幅を広げた時と私の会社の起業した時期がほぼ同じタイミングで会った為、㈱KISのほほ専売店化している当社と図らずもコンデンスした関係となった経緯がある。
この度、太陽力㈱は、ラッキーに殊に大容量を持ちしかも安価なバッテリーを供給してくれる会社(CS社・・・当分秘密にしておきます)と幸運にもひょんなことからお付き合いが始まった。
フォークリフト用のバッテリーをリユースして提供してくれるこの会社、まだ゜まだこの分野進出に間が無い為販売手段を見いだせずにいた所、有効パネルをしかもリーズナブルなプライスで提供している当社との提携販売の話が成就した。
簡単なシステムながら、先に述べたように様々なメリットがある独立型の将来性は大きい。
例えば、先の大震災で改めて見直されたバックアップ電源の確保(防災用)、温室栽培等で近年大量に需要が発生している農業利用、小規模旅館、ホテル、中小企業工場等の中部電力等電力会社との基本契約のベースになるピーク電力使用のカットによる基本契約料金の低減(業務用)、そして都会等小さな屋根しかない住宅の補助電源としての有効性(住宅用)・・・・様々な利用が考えられ、その汎用性の広さに武者震いがするほどである。
加えて、現在具体的に取り組んでいるのが「簡易移動型の独立型太陽光発電キット」・・・太陽力㈱のオリジナル商品「ころ助」として売り出し予定。出力500Wを予定しているが、これは約200Wの太陽光パネル一枚にインバーター、蓄電池をコロコロの車をつけて簡単に移動ができる代物。この春には約30万円でキットを売り出す予定だが、確実に需要はあり手応えを感じている。防災用、住宅用(マンションのベランダ等に置いても実力を発揮する)、レジャー用(キャンプ等アウトドア―派にうける筈)と様々な手軽で安くて楽しい太陽光発電キットとして、太陽光発電がより身近な存在になってくれるものと信じている。
来季から、自然エネルギー上小ネットでは2つの分科会を立ち上げる。その一つが独立型太陽光発電研究分科会となる予定。今までの上小ネットがネットワーク型であったものから脱皮し、事業型として運営予定。こちらも乞うご期待と言ったところであります。 

ヨイトマケノ歌・・・放送禁止だつた・・・ 2013 1月 7日

丸山明弘
昨年末の紅白歌合戦、三輪昭宏の「ヨイトマケノ歌」がネット上をはじめとして、凄い評判だそうだ。1964年に生まれたこの歌は戦後の激動の時代を貧しく苦しくとも互いにかばいあって生き抜いた母子のきずなを描いた歌。
私は残念ながら、ドロナワの年賀状作りでラジオでしか聞く事が出来なかったけれど、昔とちっとも変らぬ力強い歌い方で、聞いていて何とも言えない感動がこみ上げてきた。
Twitterで絶賛の嵐が巻き起こり、普段は罵詈雑言で溢れている「2チャンネル」も褒め称えるコメントで埋め尽くされていたらしい。
この歌は、紛れもない名曲なのだが、「放送禁止歌」の代表的楽曲という側面も持っている。題名や歌詞に「ヨイトマケ」「土方」といった差別用語とみなされる言葉が含まれているといった理由らしい。
ピンクレディの「SOS」も冒頭に、あのトトト、ツーツーツー、トトトというモールス信号がサンプリングされていたため一時放送禁止扱いになっていたらしい。この制度は1983年に廃止されたが、改めて近年その「放送禁止歌」に
スポットが当たり、今まで接する機会の無かった世代から大きな反響が巻き上がるといったケースが増えているとの事。
そういえば、岡林信康の「手紙」、高田渡の「自衛隊に入ろう」、フォークルの「イムジン河」なども確かそうだった。これ以外にも「要注意歌謡曲」の指定扱いで自主規制されることはあるようだ。放送禁止歌や要注意歌謡曲は
無い事になっているものの、現場サイドでトラブル回避のわが身可愛さ故の自主規制はあるようだ。徒に人を傷つけたり、揶揄中傷する事との間で、どうしても過剰反応してしまうのだろうが、何とも言えぬ情けなさもある。
「骨のある歌が、魂の叫びのような歌が減った」と思うのは、私自身老成している故か? 
今やオカマばあさんの三輪昭宏さんに拍手。

市民ソーラー・宮崎 中川修治氏「太陽光発電生産性と政策的問題点について」 2013 1月 6日

秀逸な意見が目に留まった。NPO法人「市民ソーラー・宮崎」の中川修治氏がかなり以前
(3.11で急に言い出した俄自然エネルギー推進者とは年季の入り方が違います)から自然
エネルギー推進運動に携わってこられた方のようです。
折に触れ彼の提言をご披露したいと思います。
彼の人となり、思想的背景等々何も存じ上げないものの、ご意見は真っ当で革新的且つ
科学的であると判断しています。
是非「太陽光発電生産性と」政策的問題点についての記述ご覧ください。

太陽光発電の生産量を調べてみたら、何と今年は国内生産力は年産300万kW
を越える事が確実だと分かった。驚いた。

これには、私の住む宮崎県国富町に新たに稼働したCIS型太陽電池の1GW
近い設備も含まれる。ただ、此れまでと同様できちんとした政策が実施されな
いなら、ここで生み出される太陽電池の大半が海外へ輸出されてしまう。

※現在の買い取り価格は、この4月以降に設置されたものは42円10年間。
また、この4月までに設置されているものは一昨年の11月以降10年間4
8円での余剰電力の買い取りが保証されている。 ただ、補助金無しで計算
すると、この金額では全量買い取りでも15年間買い取り価格が保証されね
ば投資資金は回収されない計算で、一般国民は財布から一方的に金を抜かれ
ていろと言う事らしい。

JPEA太陽光発電協会という業界団体のHPでどれほどの太陽光発電設備が
日本に導入されたかを知る事が出来る。

日本における太陽電池出荷量の推移
http://www.jpea.gr.jp/pdf/qlg2010.pdf
2010年度の第3四半期までは
http://www.jpea.gr.jp/pdf/qlg_cy.pdf 

この二つから分かるのは、JPEAの
http://www.jpea.gr.jp/04doc01.html
 のグラフから読み取れるのは、如何
にこの国の政府=経済産業省が太陽光発電の普及を政策的に妨害したかである。

また、家庭用の太陽光発電の地区別設置量などについては新エネ財団が補助金
を出していた事もあり、数字を抑えている。

http://www.solar.nef.or.jp/system/html/taiyou_sys081128.pdf
 で180
万kWの総設備容量になっているのが分かる。

ただ、過去に生産された太陽電池が輸出されず国内設置されていれば、総容量
はこの3倍程度600万kW程度にはなっていたであろうことが過去の出荷量
の数値から分かる。2010年度末までに、政策が失敗せず、国内設置されて
いれば、今回の震災で慌てふためいて計画停電などやる必要などなかった筈だ。

さて2010年の出荷量の数字を見れば、国内での太陽光発電の生産能力は今
年度は300万kWを越える事は分かる。勿論、これが国内設置されても100
%稼働する事は無いが、それでも夏の暑い時期でも70%程度の総出力は確保
できる。十分エアコン需要などによって必要になる設備容量分は確保されるだ
ろう。これが毎年、国内設置され生産量も100万kWずつでも増えて行けば、
10年後には年産1000万kW、総設備容量は5000万キロワットを超える 
ほどになって、昼間の電力生産の4分の1程度ぐらいは賄えるようになる。 

勿論、原発は全部止めても何ら困ることはない。

さて、この夏に節電を強要される様な事態を招いたのは、偏に経済産業省の原
発優先既得権益温存方針にあった事は 間違いない。

特に新エネ特措法が通った2001年以降で特に分かり易い補助金が無くなっ
て以降の普及量の落ち込みが、この時期に全量買い取り固定価格支援制度が整
備されたドイツスペインなどの各国の飛躍的普及量の伸びと比べると大きい。

勿論、一般家庭向けに商品として売り出された1994年の価格の3分の1近
くまで落ちていたのだから、補助金なんてのは無くても普通の商品ならここま
で価格が下がれば売れない訳ではない。

ただ、この価格では投入費用が回収できなきない、元が取れるとは思えていな
かったらしく爆発的に普及すると言う事は無かった。電力会社の都合で夜間電
力を安く設定し、昼間が高い時間帯別契約とオール電化などを組み合わせて初
めてちょっとお得と言う風に見える粉飾を施して業界が結託して経済産業省の
方針に従って売っていたのである。

この間に、皆さんご存じのように、ドイツではQセルが、米国ではファースト
ソーラーが、中国ではサンテックなどがそれぞれ伸びて日本は追いぬかれてし
まった。

この人たちは太陽電池と言うものがどういう社会的な意義を持っている事に気
が付いていないのだ。まあ、太陽電池を作って売るのはパソコンやテレビを作っ
て売るのと同じなのだ。ただ、此れが運用されて生み出される電力が決定的に
此れまでのモノとは違うと言う事なのだ

(が、この「きれいな電気」の発電事業者が余った電気を買ってもらっている
とか自分たちだけきれいな電気を使っているとかという旧来のエゴイスティッ
クな、ある意味、原発推進派の金もうけ主義者と同じ土俵に乗ってしまってい
るのだから困るわねぇ)

ただ大事なのは太陽電池の生産量ではなく、それによって生み出される電力の
筈だ。だから、設置量が問題なのだ。

さて、今年もこのままでは総生産量300万キロワットの半分以上が海外へと
出て行くだろう。それは補助金によるマーケットの縮小が問題なのだ。予算で
縛られマーケットサイズが大きくならないのだ。

これを全量の固定価格買い取り制度に変更すれば、マーケットが予算で縛られ
る事は無くなる。但し、ここで42円などと言う価格予告はむしろ製品価格の
低下を止めてしまう惧れさえある。

この価格水準は競争が働く様に制度設計するべきなのだ。

つまり、設置時期の前後3カ月の販売価格から計算される加重平均値で出され
るモデル販売価格で決まる発電原価に設置地域毎に日射量に応じて補正された
固定価格とされるべきだろう。

また、支払いは地域の資源なので地域経済に貢献させる為に、その当該設備が
設置される地域の経済団体がその地域の痴呆自治体と共同で運用する地域商品
券で 支払われるものとしたい。

これによって地域外資本の富の収奪がある程度抑制されるだろう。

今回、全量買い取りが再生可能エネルギーで進められると言うが、この制度枠
組みは、国策原発を第一とする既得権益層が寄って集って普及をコントロール
する為に組み上げた法律である。

これは廃案にするか早急に担当を経済産業省から外して、新たな枠組みを公開
で先ず、太陽光発電で徹底的に制度設計をしてから他の再生可能エネルギーの
枠組みを考えるべきだと思う。

因みに、今回の東電の事故の状況を見るに、電力事業が地域独占で総ての費用
を一方的に消費者に押し付ける競争の働かない不透明な業界である事が分かっ
たので、発送電の分離を先ず行い適正な社会的費用の可視化を行いつつ、正し
い費用分担と適正な自然エネルギーの設備導入量が議論できるようにしたいも
のである。

どう適正な資源配分を行いつつ、公平で公正な負担によって未来の世代に借金
の残さない合理的な制度設計が行えるのか、私達の知恵が問われている。



【以下署名】
-------------------------------------------------------------
自然エネルギーは太陽のエネルギーのフローを人間の文明圏に導入する事
で、云わば農業と同じ第一次産業なんです。

【きれいな電気が汚い電気と同じ値段は、やっぱ、おかしいでしょ・・・】 

 『太陽光発電』って?

  それは、個人の屋根の上にあっても牛小屋の屋根にあっても、

 社会のピーク電力供給をささえる屋根の上の クラインガルテン ~ 

 『風力発電』?って

 それは変動するけど社会のベース電源と認識されるべきもの ~

  で、「市民共同発電所」てのは、市民が直接、お金を出す

       ほんまもんのあるべき「公共事業」なんです。 

-------------------------------------------------------------

中川修治 
Eメール ngndip@yahoo.co.jp (返事はこちらにお願いします)
携帯 090-9409-2160 

自然エネルギーを無理なくみんながつかえる社会の仕組み作りを目指す

「太陽光・風力発電トラスト」のホームページ
     http://trust.watsystems.net

「市民の、市民による、市民の為の共同発電所」設置プロジェクト
http://trust.watsystems.net/ploject.html
http://trust.watsystems.net/panhu2.html
(詳しい説明)

最新プロジェクト 「宮崎市民共同発電所」プロジェクト
    http://trust.watsystems.net/miyazaki-npo1.html

  アーヘンモデルの紹介(動画です)
http://alenjp.org/sh/ahen/nso.htm

結構、頻繁に内容の更新してます。でも、何処を更新したかは分かりません。
で、ご覧のページは必ず、RELOAD して下さいね。 

(個人ページ)は http://ha2.seikyou.ne.jp/home/ng-nd/
(偶には見て・・・)

トヨタのヴィッツのモニターキャンペーンに当選し1年間モニターしました。。
(で、エコ・ヴィッツ日誌なるファイルをUPしてます)現在はプリウスに変
 わりました。http://trust.watsystems.net/saga/eco-vits.html

   いまやりたいのは  本来のあるべき情報共有化を目指した
   ウェブ上での環境放送局 デジタル・パブリック・チャンネル
      http://blog.livedoor.jp/ngnd/

【参考ビデオ情報】

市民共同発電所始まる 1994年8月
 http://video.google.com/videoplay?docid=6045472405981169674

COP3京都会議まえに発電開始した市民共同発電所 1997年6月
 http://video.google.com/videoplay?docid=862658960018697469

2001年、アーヘンモデルの紹介  
 http://video.google.com/videoplay?docid=-7027051279581666536

2003年 佐賀市民共同発電所 発電開始
 http://video.google.com/videoplay?docid=7386658840012225003

経年劣化でそろそろ問題多発(壊れるインバーター問題)
 http://video.google.com/videoplay?docid=2719113691588827002

2013年頭所感 2013 1月 5日

スリーマイル島.jpg2012.12.28の東京新聞社説に、実に歯ごたえのある記事が掲載された。ます゜その内容をご紹介する。

原発維持方針 3・11をもう忘れたか 20121228

 3・11は世界を変えた。ところが第二次安倍政権。発足早々、何の議論もないままに、原発の早期再稼働はおろか、新増設にも含みを持たすとは。福島の被害は続くのに、もうあの衝撃を忘れたか。

 あまりにも乱暴すぎる転換だ。自民党は何ら変わってはいないのではないか、そう思われても仕方ない。

 言いたいことは三つある。

 一つ目は、世界有数の地震国日本に原子力を持ち込んで、五十基を超す原発を立地したのは、ほかならぬ自民党政権だったということだ。核のごみの後始末も考えないままに、である。

 自民党が進めた国策という土壌の中で原子力ムラが醸成され、安全神話が誕生し、福島の惨事につながったのではなかったか。

 福島の苦悩は終わっていない。多くの県民が仮設住宅で、二度目の新年を迎えることになる。

 半世紀以上に及ぶ自らの原子力推進政策への検証と反省もないうちに、拙速な再稼働を考えるのは危険であり、それこそ無責任ではないか。

 日本原子力発電敦賀原発は、原子力規制委員会が活断層の存在を確認し、大地震の影響を受ける恐れがあるとした場所だ。

 その敦賀原発にさえ増設の含みを残すとすれば、規制委員会の科学的判断と独立性を脅かす意図すらあるということか。

 次は、国民の多くは原発推進を支持していないという点だ。

 自民党は、先の衆院選には大勝した。しかし、原発の是非を争点にするのを避けたのか、公約では「再稼働の是非は三年以内に結論を出す」と言葉を濁し、推進を打ち出してはいない。国民の多数は原発推進を選択してはいない。

 一方、民主党の「二〇三〇年代原発ゼロ」は、各種世論調査でも国民の過半が支持した政策だ。それを軽々しく覆すことこそ、背信といえるだろう。

 三つ目は、いま強引な再稼働を企てる前に、現実的な方策を示せということだ。

 核のごみは行き場がなく、使用済み燃料を再利用する核燃サイクルもままならない。核不拡散など米国との交渉が必要というのなら、まず国民に向かって説明してほしい。危険と隣り合わせにいるのは国民なのである。

 福島事故の収拾、被災者の早期救済、あるいは自然エネルギーの開発促進はもとより、立地地域の新たな雇用創出などこそ、最優先されるべきではないか。


小選挙区制の下での選挙とはいえ、結果的には民主党駄目出しの意思表示とはいえ、自民党が大勝した。

卒原発をスローガンにした日本未来の党が、付け焼刃の組織で選挙活動が覚束ないと思ったのか、よりによって小沢一郎の「国民の生活が第一」と野合連合してしまい、一気に色褪せてしまった。選挙屋、政治屋の集まりの小沢一派と

どういう考え方をすれば政策立案、推進できるのか全く判らないまま、上滑りな理論構築のまま選挙に入ってしまい惨敗した。予想通り、小沢一派とは選挙後袂を別ってしまった。これも国民を馬鹿にした、何とも甞めた話だ。

せっかく反原発、脱原発で一歩づつ具体的な施策展開を期待していた自然エネルギー推進支持者層は足元をすくわれた格好となってしまい、自民党の先祖返りに意気消沈してしまった。

その意味で彼らの罪は大きい。

あろうことか、安倍氏が首相となって、新規原発建設も推進しそうな発言さえ飛び出す始末。一体全体日本はどうなってしまうのか?次期参院選にこれからの日本の歩むべき道を具体的に提示できない政党が、またまた跳梁跋扈する

ようであれば真に救われない。


年末に事務所の書類を大整理したところ、飯田哲也氏の面白い提言を記した文書が見つかった。2011.6.11付け、国民の国民のための原子力・エネルギー政策へ「エネルギー・環境会議」への「12の提言」と題するもので、現在の

日本未来の党副代表の飯田氏と照らし合わせると何ともやるせない。

以下ご紹介する。

1.[国民主権]エネルギー政策の決定権が国民にある事を再認識し、国民参加・国民の意見反映の場を十分に設ける事

 福島第一原発事故は、日本の戦後の原子力・エネルギー政策の決定のあり方がもたらした大災厄である事を踏まえれば、これを従前どおりのように官僚主義で拙速に見直してはならない。ドイツでは、脱原発を決めるにあたって

 11時間もの長丁場で、TV等を用いた完全公開の倫理委員会を開催し、国民の意見の反映を試みた。「熟議民主主義」の基本に立ち返り、国民の中での塾議も促しながら、そうした多様な意見を様々な手段で反映する議論のプロ

 セスが必要である。

2.[完全公開]今後のエネルギー政策を国民とともに議論するため、「会議」及び「幹事会」は事業仕分けと同様に市民のネット中継や傍聴も自由にできる、完全公開とすること。

 今後のエネルギー政策は、国民の間で広く議論していく必要がある。逆に、密室での議論を決して認めることは出来ない。エネルギー・環境会議とその幹事会を完全公開することは、国民的な議論の大前提となる。

3.[総理の責任]エネルギー政策の議論は、国の根幹にかかわる事であり、内閣総理大臣の責任を明確にするため、総理を会議の議長とすること。

 エネルギー政策は国の基本であり、国民的な関心が高い事から、閣僚やさらには事務局(官僚)への丸投げとならないよう、総理が責任を持つべき。

4.[国内外の政策知の活用]革新的エネルギー・環境戦略を提唱する複数の外部有識者(当然のことながら、これまでの原子力・エネルギー政策の責を問われるべき人を除く)を「会議」の世紀構成員に加える事

 他の業務で多忙の大臣・副大臣だけの議論では、「官僚(事務局主導)」という批判がなされる可能性もある。民間有識者を加えれば、「官僚主導」への対抗策となる。

5.[政策体制の見直し]既存の特定省庁に閉じて、国民不在で行われてきた原子力・エネルギー政策の体制の在り方も見直しの対象とし、経済産業省と資源エネルギー庁の分離も検討する事

 「会議」の役割は「戦略策定」であり、具体的には「総合資源エネルギー調査会」「原子力委員会」等に委ねる仕組みになっているが、現在のエネルギー政策体制そのものを見直さなければならず、真っ先に見直しの

 対象となるべき「総合資源エネルギー調査会」「原子力委員会」に今後のエネルギー政策を議論する資格はない。

6.[原子力政策の白紙見直し]原子力については、従来の推進政策と福島第一原発事故の反省を踏まえ、完全白紙から検討する事

 国民的関心が非常に高く、世論調査では原発新増設反対が70%を超える事から、「推進ありき」の議論は、国民の不信感を増大させるだけである。

7.[新三本柱:自然エネルギー]自然エネルギーについては、主要8ヶ国首脳会議で示した以上の飛躍的な導入拡大を目指し、事業性を確保する固定価格買い取り制度など、具体的な政策も示す事

 総理がサミットで示した自然エネルギーの導入目標は「上限」ではなく、「最低ライン」ととらえるべきである。自然エネルギーのボトルネックは「技術開発」ではなく「技術普及」とそのための「賢い政策」の不在にある。

8.[新三本柱:省エネから需要側管理へ]省エネルギーについては、電力依存度の低下や適切なエネルギー利用への転換を含めた「需要側管理」という発想に改め、意欲的な目標と実効的な政策を検討する事。

 ともすれば、「熱い・暗い・我慢する・経済に悪影響」として捉えられる、節約型の省エネルギーではなく、むしろ経済成長と社会の質を高める「需要側管理」を基本とする政策に、基本思想から改める。なお、近年、熱利用

 についてガスから電力への転換(オール電化の普及)が行われており、それを逆転させる視点での議論の方針も示す必要がある。

9.[新三本柱:コジェネ]従前のエネルギー市場は、電力VSガス戦争のために、総合熱効率の高いコジェネレーションが封じ込まれてきた。今後、天然ガスにバイオマス(バイオガス)なども含めたコジェネレーションの積極

 推進を新三本柱とする事。

10.[化石燃料の2つのリスク]化石燃料については、国際価格の高騰及び地球温暖化対策の目標を十分踏まえて検討する事。

 化石燃料の輸入が、日本経済へ大きなインパクトを与えることに加え、地球温暖化対策も日本にとってはグローバル社会および将来世代への責任であり、安易な化石燃料拡大とならないよう、歯止めを示して検討させる

 必要がある。

11.[電力市場改革]電力システムについては、自然エネルギーの飛躍的拡大を前提とし、発送電分離等、電力事業再編も含めて検討する事。

 自然エネルギーと別に検討するのではなく、自然エネルギーの大量導入を前提とした電力システムを構築する必要がある。電力事業者の地域独占体制は、検討の聖域にしないどころか積極的に見直す。

12.[エネルギー産業革命]えねるぎー・環境産業については、雇用、地域経済活性化の観点を重視しつつ、新しい産業革命を立ち上げるイノベーションの在り方を視野に入れて検討する事。

 雇用や地域経済への影響について、プラス-マイナスの影響を受ける他の既存産業のそれらとも比較し、全体で好影響となるように検討する必要がある。


エネルギー・環境会議への提言だけに、・・・「検討する事」のオンパレードで、もう一つ具体時施策の提示がないのが物足りないものの、菅総理時代だから、飯田氏のモヤモヤが窺い知れます。

いま我々がしなくてはならない事。それは一にも二にも、具体的に、実際の自然エネルギー施設を一つ一つ造ってゆく努力を怠らない事。百の理屈より一つの実践。

それは大向こう受けする「メガ施設」ではない。メガ施設を否定するものではないけれど、何度も何度も言うように自然エネルギーの推進は「小規模分散型」でなくてはならないはず゜。

こまめに、ひとつづつ積み上げて行く努力を惜しんではならない。それは政策的に側面支援が必要ではあるが、我々地域での取り組み如何にかかっている。